中飛車はアマ・プロ問わず、採用率が極めて高く、有力な戦法です。
対策としては、プロでは以下のような作戦が有力とされています。
・超速
・角頭不突左美濃
・一直線穴熊
・三間飛車(中飛車側は左穴熊)
しかし、アマチュアの、特に級位者の戦いにおいては、超速や角頭不突左美濃と対峙することはほとんどありません。
ではアマチュアでは実際はどんな戦型になることが多いのか。
実際にウォーズ2級で中飛車党の私が、自分の直近の棋譜60局を調べて、どの戦型が多いのかを調べてみましたので、ランキング形式で紹介していきます。
合わせて、その戦型を勉強する際にオススメの棋書(本)も紹介しています。
中飛車党の皆さんが、どの戦型から勉強すればいいか、優先順位を決める参考になれば幸いです。
第一位 相中飛車(16%)
統計を取って見ると、圧倒的に多いのが相中飛車でした。
中飛車はアマチュアでも得意戦法にしている人が多いですから、
必然相中飛車になるというわけです。
しかしその出現率の多さには正直驚きました。
体感よりも多いですね。
基本は杉本先生の著書で学ぶの良いでしょう。
それで足りないと思えば、今泉先生の本にも取り扱いがありますのでおすすめです。
第二位 三間飛車(15%)
意外に多いのが三間飛車。
アマチュアでは四間飛車党が多いイメージですが、中飛車との相性が悪いので四間飛車党の人も、こちらが中飛車とわかった時点で三間飛車にする、というのもあるのかもしれません。
三間飛車にはプロでは左穴熊が有力です。
またまた杉本先生の本になります。
ただ、穴熊が苦手で、美濃囲いで戦いたいという人は鈴木先生の本がいいです。
この本に出てくる、引き角+左銀の斜め棒銀で、三間飛車の飛車先の歩を掠め取る作戦はかなり指しやすくオススメです。
第三位 棒銀(10%)
やはりアマチュアでは出現率の多いのが棒銀。
中飛車に対して棒銀は相性が悪いですが、級位者だと意外に攻めつぶされることが多いです。採用率も高いので勉強しておきたいところ。
ただし、中飛車対棒銀を取り扱った棋書はほとんどありません。
特に、角道を開けない原始棒銀が厄介。
将棋ソフトなどを使って自分で勉強するしかないでしょう。
角道を開けてくれるならば、角交換して通常の形に合流すれば十分。
第四位 左美濃(6%)
60局中4局出現。ただし、プロで流行している「角頭不突左美濃」はなく、
角道を開けた上で左美濃にするものです。
したがって、特に苦戦するということはなく、普段通り飛車角銀桂で攻撃していけば中飛車十分になる気がします。
第五位 四間飛車(5%)
アマチュア振り飛車党のエース戦法といえば何と言っても四間飛車。
しかし、中飛車相手には相性が悪いためか、意外と指してこない。
もう少し級が低いときはよく見かけたのですが。
基本、こちらの本に書いてあるんような指し回しで問題ないと思います。
プロで有力な対抗形の戦法ほとんど出現しない
統計を取ってみてわかったのですが、
プロで有力とされている超速・一直線穴熊・角頭不突左美濃はほとんど出現しません。
したがって、これらの著書は級位者のうちはあまり読む必要がないと思います。
まずは出現率が圧倒的に多い相中飛車などを勉強しましょう。
まとめ
というわけで、今回は中飛車党の級位者がどの戦型から学ぶべきかをまとめてきました。
やはり相中飛車と三間飛車が圧倒的に多い!という結果になりました。
なので、この二つを重点的に勉強するのが上達への早道だと思います。
中飛車党の皆様の参考になれば幸いです。