再び、今泉四段が奇跡を起こしました……
二度奨励会を退会し、その後プロ編入試験を経て、最年長ルーキーとしてプロデビューした今泉健四段。
NHK杯の予選を勝ち抜き、本線一回戦で対戦することになったのはご存藤井聡太七段。
最年少でプロになった藤井七段と最年長でプロになった今泉四段。
実力も段位も差は歴然。
もう指す前から結果は決まっている……と誰もが思っていましたが。
しかし、そこは二度も奨励会を退会しながら、奇跡を起こしてプロになった今泉四段。
必勝形→敗勢→大逆転で勝利と、彼の人生を体現ような大逆転で勝利。
最年長ルーキーを最年少ルーキーを破ったと話題になりました。
そして迎えた二回戦。
今度の相手は――なんと深浦九段。
現役A級棋士、タイトル獲得3期、棋戦優勝9回。
言うまでもなく棋界を代表するトップ棋士です。
いや、いくらなんでもミラクルは起きないだろう……
そして始まった対局。
しかも今泉は後手番(前回藤井七段に買ったときは先手番でした)。
戦型は四間飛車 対 居飛車穴熊。
正統派居飛車棋士が、居飛車最強の戦法で迎え撃つ。
これは流石に勝ち目はない……
と思いきや。
今泉四段は後手番ながらスキのない指し回しで、終始優勢。
終わってみると今泉四段の完勝でした。
いや……驚いた。
本当に驚いた。
本当に、本当にすごい。
前回藤井七段に勝ったのは「奇跡」だと思いましたが、もうこうなってくると奇跡ではないですね。
藤井七段に勝ち、A級棋士にも勝ったわけですから。
今後も今泉四段の活躍から目が離せません。
……ちなみにですが。
次戦は阿久津八段か久保王将と戦うことになります。
久保王将は今回の解説者で、番組でも語っていたとおり今泉四段と同年代。
研究会などでともに切磋琢磨してきた棋士です。
しかも同じ振り飛車等。
もし久保王将が勝ち上がってくれば
若い頃から共に戦ってきた二人が、NHK杯の大舞台で戦うことになります。
これは、まだまだドラマが生まれそうです。